日米の食文化の違い
日本と北米の食文化の違いで私自身が感じたのは、「北米の人々は食べものに対する意識が相対的に高い」ということでした。自分の体に何が必要で何を食べたらいいかということを、とてもよく意識しているように感じました。
もちろん、私の観点は一部分的なものかもしれません。現に、「アメリカはジャンクフード大国で肥満率が高い」といった話を耳にします。しかし私が北米に行く度に、スーパーマーケットで並ぶ商品を見たり、人々の購買行動や生活を観察したりしながら感じるのは、環境の基盤や風潮としてそのような文化があるということです。
自分の子供にはこれを食べさせたくない、とか、お母さんがスーパーに行って商品ごとに食品表示を見て、自分で食品を選び決定することができる素養が普通に家庭でもあるように感じます。
私は、そこに食育(栄養学に対する知識)の格差があるのではないかと考えました。
英語圏に、“You are what you eat.” (人は食べたもので作られている)ということわざがある通り、食べものを選ぶときの選び方、この食材にはどういう栄養素が含まれていてそれがどのように体に働いてくれるか、どのようにいいことがあるか、ということを北米の人々はよく理解していると感じました。
食べるもので体はできている、だから自分で体を守っていくという食意識を持つ文化を、日本の方々にもっと伝えていきたい、それを伝える場所として FICO & POMUMのお店があってほしいと思っています。
(F&Pジャパン 代表取締役 西野照明)